
- インターナショナルスクール
- 2026.10.6
帰国子女の不登校はなぜ起きる?7つの原因と親の対応・学び場
帰国子女が日本の学校になじめないのは珍しくない? 不登校の背景と最初に知ってほしいこと。
帰国後に子どもが「学校に行きたくない」と言い出すと、多くの保護者は自分の判断が間違っていたのではと不安になります。
この章では、帰国子女の不登校がなぜ起こるのか、最初に何をすればよいのか、どんな選択肢があるのかという結論を先にお伝えします。
帰国子女の不登校は、本人の弱さではなく環境の違いから起きる
文部科学省の「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」では、小・中学校の不登校児童生徒数は353,970人で過去最多でした。不登校は特別な家庭だけに起きることではありません。
帰国子女の場合は、そこに学校文化や言葉の急な変化が重なります。海外で当たり前だった発言の仕方や人との距離感が、
日本の教室では目立つ行動と受け取られることもあります。合わないと感じるのは性格や努力不足のせいではなく、
二つの教育文化の差を一人で背負っている状態だと捉えてください。
まず、休ませて話を聞くことが回復への近道になる
行き渋りが始まった段階で最も大切なのは、登校させることより子どもの心身を守ることです。
帰国直後の子どもは、言葉や環境への適応に想像以上のエネルギーを使っています。
疲れ切った状態で登校を促すと、頭痛や腹痛などの体の不調として表れることもあります。
数日から1週間ほど休ませ、責めずに話を聞く時間を取るだけで、子どもの表情が戻ってくることは少なくありません。
休むことは逃げではなく、次の学び方を落ち着いて選ぶための準備期間です。
休ませている間も、決まった時間に起きて食事をとるなど、生活のリズムだけは保つよう意識してください。
日本の学校以外にも英語を保ちながら学べる場所がある
「今の学校に戻れなければ行き場がない」と感じる保護者は多いものの、実際の選択肢は一つではありません。
在籍校で配慮を受けながら通う方法もあれば、帰国生の受け入れに慣れた学校へ移る方法もあります。
心を休める場としてフリースクールを使う家庭や、自宅から英語で授業を受けられるオンラインのインターナショナルスクールを選ぶ家庭もあります。
大切なのは、子どもの状態と家庭の方針に合う組み合わせを見つけることです。
どの選択肢も後から変更できるため、最初から一つに絞り込む必要はありません。
帰国子女の保護者によくある不安のパターン
帰国子女の保護者が抱える不安には、いくつかの共通したパターンがあります。
自分の不安がどれに当てはまるかを整理すると、次に確認すべきことが見えてきます。
ここでは相談の現場でよく聞かれる4つの悩みを取り上げます。
学校に行きたくないと言われたが、「理由」を話してくれない
理由を聞いても「わからない」「なんとなく」としか答えないのは、よくある反応です。
帰国子女の場合、違和感が一つの出来事ではなく、毎日の小さなずれの積み重ねであることが多いためです。
本人も何が嫌なのかを言葉にできていない可能性があります。
「どうして行けないの」と問い詰めるより、「今日はどんなことが疲れた」と具体的な場面を一緒に振り返るほうが話しやすくなります。
話してくれない時期があっても、焦らず待つ姿勢が信頼につながります。
話してくれたときは、評価や助言をすぐに返さず、まず「そう感じたんだね」と受け止めることを優先します。
英語の発音や海外の話をからかわれている
英語の授業で自然な発音をしたら笑われた、海外の話をしたら自慢だと言われた、という相談は珍しくありません。
周囲に悪意がなくても、目立つことが続くと子どもは自分の経験を隠すようになります。
その結果、英語を話さなくなり、せっかくの力を自分から手放してしまうケースもあります。
からかいが続いている場合は、いじめの一歩手前として担任に共有しておくと安心です。
家庭では英語を話せることを肯定的に扱い、子どもの誇りを守ってあげてください。
からかいの内容や日時をメモしておくと、学校に相談する際に状況を正確に伝えられます。
国語や社会の授業についていけず、自信をなくしている
日常会話は問題なくても、教科書の文章や専門用語になると理解が追いつかないことがあります。
海外で日本語補習校に通っていた子どもでも、国語や社会は授業時間の差が大きく影響します。
わからない授業に毎日座り続けることは、大人が思う以上に自信を削ります。
「勉強ができない子」になったと感じている場合は、原因が学力ではなく言葉の準備期間の差であることを伝えてあげてください。
遅れは適切な支援で埋められる種類のものです。
国語や社会だけでなく算数の文章題でつまずくこともあるため、どの教科のどの場面で困っているかを確認してみてください。
休ませると勉強も英語も遅れてしまいそうで怖い
休ませたい気持ちと、遅れへの不安の間で揺れるのは自然なことです。
ただし、学校を休むことと学びを止めることは同じではありません。
自宅学習や外部の学習支援、オンラインの授業など、学校以外で学び続ける方法は増えています。
英語についても、使う機会を意識して残せば、休んでいる期間に大きく失うことは避けられます。
心配なのは遅れそのものより、学ぶこと自体を嫌いになってしまうことだと考えると、優先順位が見えやすくなります。
まずは一日の中に少しだけ学ぶ時間をつくり、学びの習慣を途切れさせないことから始めてみてください。
帰国子女が学校に合わないと感じる7つの原因
帰国子女の不登校には、一つの原因ではなく複数の要因が重なっていることがほとんどです。
ここでは代表的な7つの原因を分けて整理します。
自分の子どもにどれが強く当てはまるかを確認すると、打ち手の優先順位を決めやすくなります。
【原因1】 学校文化の違い、同調圧力と暗黙のルールへの戸惑い
日本の学校には、校則として書かれていない「みんなと同じにする」という暗黙のルールが多くあります。
海外で自分の意見を積極的に言うよう育った子どもにとって、手を挙げて意見を言うことが浮いてしまう環境は戸惑いの連続です。
持ち物や服装の細かな決まり、集団行動の多さも負担になりやすい部分です。
どれも一つひとつは小さなことですが、毎日積み重なると「自分はここにいてはいけない」という感覚につながります。
まずはどの場面で疲れているかを具体的に知ることが出発点になります。
家庭では、違いに戸惑うのは自然なことだと言葉にして伝えてあげましょう。
【原因2】 学習言語としての日本語の遅れ
言葉の力には、友だちと話すための日常会話の力と、授業を理解するための学習言語の力があります。
帰国子女が見落とされやすいのは後者の遅れです。
会話が流ちょうなため周囲も本人も問題に気づかず、テストの点数が下がってから初めて表面化することがあります。
読解の設問や漢字、社会の用語など、教科ごとに必要な日本語を積み上げ直す期間が必要です。
これは能力の問題ではなく、どちらの言語でどれだけ学んできたかという学習時間の差によるものです。
家庭で教科書を一緒に音読するだけでも、どの言葉でつまずいているかを把握しやすくなります。
【原因3】 受験を前提にした日本の学習システムへの違和感
海外の学校では、調べ学習や発表、グループでの探究が評価の中心だったという子どもも多くいます。
一方、日本の中学校では定期テストと内申点、その先の高校受験を意識した授業が中心になります。
暗記やテスト対策に重きを置く学び方に意味を見いだせず、やる気を失ってしまうことがあります。
これは怠けではなく、学ぶ目的の違いに戸惑っている状態です。
子どもが何に面白さを感じてきたかを振り返ると、合う学び方のヒントが見つかります。
探究や発表を重視する学び方を続けられる環境があるかどうかも、学び場を選ぶときの視点になります。
【原因4】 英語力が評価されず、目立つことが否定される環境
帰国子女の多くは、学校の英語の授業内容をすでに身につけています。
それでも授業は学年の進度どおりに進むため、退屈に感じたり、答えがわかっても手を挙げにくかったりします。
本来は強みであるはずの英語力が、教室では評価されないばかりか、目立つ原因になってしまうこともあります。
得意なことを発揮できない環境が続くと、学校に通う意味を見失いやすくなります。
英語を伸ばせる場所を別に確保することが、自己肯定感を支える一つの方法です。
学校外で英語を使って学べる場があれば、教室での退屈さも受け止めやすくなります。
Nisaiでは、年齢や学年ではなく入学前のアセスメントテストの結果で能力に合ったクラスに配置し、
学習が十分に進んでいれば担当教師の判断で上のレベルに進むこともできます。
English・Maths・Science・ICTなどの教科を英語で学ぶため、帰国子女が海外で身につけた英語力を「使う場」として保てます。
NS小学生向けコースは1科目から受講でき、授業は夕方以降にも開講しているため、日本の学校と併用する家庭もあります。
帰国後の英語力維持や学校との併用を目的にした受講の形は、NSコースのページにまとめています。
【原因5】 帰国子女として見られるプレッシャーと孤立感
「帰国子女だから英語が得意」「海外にいたから大人っぽい」といった周囲の見方は、本人にとって負担になることがあります。
期待されるたびに自分らしく振る舞えず、クラスの輪に入るきっかけを逃してしまう子どもも少なくありません。
すでにできあがった人間関係に後から加わる難しさもあり、孤立感を抱えやすい状況です。
一人でも安心して話せる友だちや大人がいるかどうかが、登校できるかの分かれ目になります。
学校内外に安心できる居場所があるかを確認してあげてください。
家庭でも「帰国子女らしさ」を求めすぎないよう気をつけましょう。
【原因6】 「自分はどちらの文化に属するのか?」というアイデンティティの揺らぎ
海外では日本人として見られ、日本に戻ると海外の子として見られるという経験は、帰国子女に共通しています。
どちらの場所でも少しずつ違うと感じることで、自分がどこに属しているのかわからなくなることがあります。
特に思春期にさしかかる小学校高学年から中学生の時期は、この揺らぎが強く出やすい傾向があります。
両方の文化を知っていることは、本来は大きな財産です。
家庭では「どちらか」ではなく「両方を持っている自分」を認める声かけを意識してみてください。
海外で過ごした日々の写真や思い出を一緒に振り返る時間も、自分を肯定するきっかけになります。
【原因7】 帰国直後の疲れと逆カルチャーショック
帰国直後は、久しぶりの日本の食事や家族との生活を楽しめていたのに、数か月たってから急に元気がなくなることがあります。
これは逆カルチャーショックと呼ばれる反応で、母国に戻ったはずなのに違和感を覚える状態です。
新しい環境に慣れようと張りつめていた気持ちが、ある時点で限界を迎えることも珍しくありません。
帰国後半年から1年ほどの時期に行き渋りが始まるのは、こうした疲れが表に出てきたサインともいえます。
一時的な反応として理解し、休息を優先することが大切です。
家族全員が同じように疲れている場合もあるため、保護者自身の休息も忘れないでください。
原因別に見る解決策と7つの学び場の選択肢
原因が見えてきたら、それぞれに合った打ち手を選びます。
在籍校との相談から学び場の変更まで、影響の小さい順に7つの選択肢を紹介します。
一つに決めるのではなく、組み合わせて使うことを前提に検討してください。
【選択肢1】 学校と相談して配慮や受け入れ体制を確認する
最初の打ち手は、在籍校に状況を伝えて配慮を相談することです。
学校によっては、日本語の個別指導や別室での学習、時間を短くした登校など、柔軟な対応を検討してもらえる場合があります。
英語の授業で退屈している場合は、発展的な課題を用意してもらえないか相談するのも一つの方法です。
相談の際は、子どもが困っている具体的な場面をメモにして持っていくと話が進みやすくなります。
担任だけでなく、スクールカウンセラーや管理職も交えて話せると支援の幅が広がります。
相談した内容と学校の回答は、日付とあわせて記録しておくと後の話し合いに役立ちます。
【選択肢2】 日本語の学習支援を家庭と外部で整える
教科の日本語の遅れは、家庭と外部の支援を組み合わせると効率よく埋められます。
家庭では、子どもが興味を持てる本や新聞記事を一緒に読み、わからない言葉をその場で確認する習慣が役立ちます。
漢字や社会の用語は、学年をさかのぼって基礎から復習するほうが結果的に早く追いつけます。
外部では、日本語の個別指導や国語に強い学習塾、通信教材などが選択肢になります。
学校に通えていない時期でも、自宅で少しずつ進めておくと復帰や転校の際の負担が軽くなります。
外部の支援を選ぶ際は、帰国子女の指導経験があるかどうかも確認しておくと安心です。
【選択肢3】 心を休ませる居場所としてフリースクールを活用することも検討する
学校から少し距離を置きたい時期には、フリースクールを心を休ませる居場所として使う方法があります。
フリースクールは民間が運営する学びの場で、通う日数や過ごし方を子どもに合わせて選べるところが多くあります。
帰国生の受け入れ実績がある施設や、英語で活動できる施設を選ぶと、海外での経験を否定されずに過ごせます。
在籍校と連携している施設では、通った日を出席扱いにできる場合もあります。
見学の際は、スタッフが帰国子女の悩みをどう理解しているかを確かめてください。
費用や通う頻度も施設ごとに異なるため、複数を比べて選んでください。
自宅を拠点に学ぶ場合の教材やオンラインスクールの選び方は、こちらの記事でまとめています。
【選択肢4】 帰国子女に詳しい専門の相談窓口を利用する
学校や地域の相談窓口に加えて、帰国子女の教育に詳しい専門機関に相談する方法もあります。
公益財団法人海外子女教育振興財団では、「教育相談」として専門の教育アドバイザーが出国前から帰国後まで相談に応じています。
帰国後の学校選びや、海外で身につけた語学力の保ち方など、帰国子女ならではの悩みを相談できる窓口です。
利用条件や申し込み方法は財団のサイトで確認してください。
第三者に話すことで、家庭の中だけでは見えなかった選択肢に気づけることがあります。
財団は帰国生向けの学校説明会や相談会も開催しており、学校の情報を集める場としても活用できます。
【選択肢5】 帰国子女の受け入れに慣れた学校やインターナショナルスクールへの転編入を検討する
今の学校の環境がどうしても合わない場合は、帰国生の受け入れに慣れた学校への転編入も選択肢になります。
私立校の中には帰国生の受け入れ枠や国際系のコースを設け、途中からの編入に対応している学校があります。
海外子女教育振興財団の「帰国子女受入校検索」を使うと、地域や学年から候補を探せます。
通学型のインターナショナルスクールは英語環境を保ちやすい一方、学費や通学距離、日本の卒業資格の扱いを事前に確認する必要があります。
見学や説明会に参加し、子どもの反応を見て判断してください。
小学生の帰国子女の進路選びについては、学校の種類ごとの違いを別の記事で整理しています。
▶︎帰国子女の小学校進路 公立・私立・インターの違いと判断基準
【選択肢6】 オンライン学習を出席扱いにできる制度を確認する
文部科学省は「不登校児童生徒への支援の在り方について」の通知で、
自宅でICT等を活用した学習を一定の要件のもと指導要録上の出席扱いにできると示しています。
要件には、保護者と学校の連携や訪問などによる対面指導、理解度に合った計画的な学習プログラムであることなどが含まれます。
令和6年度の調査では、この扱いを受けた小・中学生は13,261人でした。
最終的な判断は在籍校の校長が行うため、学ぶ場を決める前に学校へ相談しておくと安心です。
オンラインで受けた授業の内容や課題の記録を残しておくと、学校との相談がスムーズになります。
【選択肢7】 英語環境を保ちながら学べるオンラインのインターナショナルスクールを比較する
通学型のインターナショナルスクールが費用や距離の面で難しい場合は、オンラインのインターナショナルスクールも検討できます。
自宅から英語で算数や理科などの教科を学べるため、帰国子女が海外で身につけた英語力を保ちながら学習を続けられます。
比較するときは、授業がライブか録画か、クラスの人数、取得できる資格、日本の学校との併用ができるかを確認してください。
不登校の期間に心の負担を減らしながら学べるかどうかも、大切な判断基準です。
無料の体験授業や説明会で授業の雰囲気を確かめてから選ぶと失敗が少なくなります。
たとえばNisai British International Online School(ニサイ)は、英国政府による公的登録・認定を受けたオンラインのインターナショナルスクールで、完全オンラインで英国式のインターナショナルの教育を提供できる認定を受けたのはNisaiが世界で初めてです。
授業は最大15名の少人数によるライブ授業で、欠席した回は録画で受講でき、カメラはオフのまま質問はチャットでできます。
日本の学校に籍を置いたまま受講する生徒も多く、日本人生徒のおよそ3分の1がホームスクールとして学んでいます。
9歳からCEFRコースとNS1を受講し、英検3級に筆記満点で合格した出崎いろはさんの受講者インタビューも参考にしてください。
不登校の時期の過ごし方や1日の時間割の例は、ホームスクールコースのページで紹介しています。
▶︎不登校向けオンラインインター・ホームスクールコースを見る
今日から2週間でできる行動プラン
選択肢が見えても、何から始めればよいか迷う保護者は多いものです。
ここでは帰国子女の不登校に向き合う最初の2週間でやることを、時期ごとに整理しました。
順番どおりに進めることで、焦らずに次の学び方を決められます。
【1日目から3日目】 子どもの気持ちを聞いて書き出す
最初の3日間は、登校の話を控え、子どもの気持ちを聞くことに集中します。
一度にすべてを聞き出そうとせず、食事や散歩のついでに「今日はどんな一日だった」と軽く声をかける程度で十分です。
聞いた内容は、つらかった場面と少し楽しかった場面に分けてノートに書き出しておきます。
書き出すことで、学校のどの場面が負担になっているのか、どんなときに元気が出るのかが見えてきます。
このメモは、後で学校や専門家に相談するときの大切な資料になります。
子どもが話したくない日は無理に聞かず、一緒に過ごす時間そのものを大切にしてください。
【4日目から7日目】 担任とスクールカウンセラーに相談する
気持ちの整理が進んだら、担任とスクールカウンセラーに面談を申し込みます。
面談では、書き出したメモをもとに、子どもが困っている具体的な場面と、家庭として望む配慮を伝えます。
日本語の学習支援や別室での学習、しばらく休む場合の連絡方法なども確認しておくと安心です。
学校側も帰国子女の不適応に気づいていない場合があるため、情報を共有すること自体に意味があります。
一度で結論を出そうとせず、定期的に話し合う関係をつくることを目標にしてください。
面談の内容は子どもにも簡単に伝え、自分の気持ちが大人に届いていると感じられるようにしましょう。
【2週目】 日本語と英語の力をセルフチェックで確認する
2週目は、子どもの日本語と英語の現在地を確認します。
日本語は、教科書の音読や学年相当の漢字、説明文の要約ができるかを家庭で簡単に確かめられます。
英語は、会話だけでなく読む力や書く力がどの程度残っているかを見ることが大切です。
国際的な基準で英語力を測れる無料の診断テストを利用すると、客観的なレベルがわかり、学び場選びの判断材料になります。
得意と苦手がはっきりすると、どこに支援を集中させればよいかが明確になります。
結果は子どもと一緒に見て、できていることを具体的に認める材料にしてください。
Nisaiの無料オンライン英語力診断は、CEFRという国際基準で英語力を測り、テスト後すぐに結果を確認できます。
【2週目】 学び場の候補を比較して専門家に相談する
学校との面談と力の確認が終わったら、学び場の候補を表にして比較します。
比較の軸は、子どもの希望、英語環境を保てるか、出席扱いになるか、費用、通いやすさの5つがおすすめです。
候補が絞れてきたら、見学や体験授業に参加し、子ども自身がどう感じるかを確かめてください。
判断に迷う場合は、帰国子女やオンラインの学び方に詳しい専門家に個別相談すると、家庭の状況に合った組み合わせを提案してもらえます。
焦って決めず、子どもが納得できる形を探すことが大切です。
費用や時間帯など家庭の事情も含めて相談すると、現実的な計画を立てやすくなります。
帰国子女の不登校対応で失敗しないための注意点
帰国子女の不登校に向き合うとき、よかれと思った対応が裏目に出ることがあります。
ここでは保護者が陥りやすい4つの落とし穴と、その回避策を紹介します。
事前に知っておくだけで、遠回りを防げます。
無理に登校させて心身の不調を長引かせない
「一日休むと行けなくなる」と考えて登校を急がせたくなる気持ちは理解できます。
しかし、心身が限界に近い状態で無理に通わせると、不調が長引いて回復に時間がかかることがあります。
朝の腹痛や頭痛、眠れない、食欲が落ちるといった変化は、休息が必要なサインです。
こうした症状が続く場合は、小児科や児童精神科などの医療機関に相談することも検討してください。
子どもが「休んでもいい」と思えることが、次の一歩を踏み出す力になります。
学校に戻る時期は、体調が安定してから子どもと相談して決めても遅くありません。
英語を封印して子どもの強みを手放さない
日本の学校になじませたいあまり、家庭で英語を使わないようにする保護者もいます。
しかし、英語を封印すると、海外で身につけた力は短い期間で使えなくなっていきます。
英語は、帰国子女が海外での経験を自分の強みとして実感できる数少ない手段でもあります。
学校で英語を目立たせたくない時期でも、家庭や学校外で使い続ける機会を残してください。
英語で本を読む、オンラインの授業に参加する、海外の友人と連絡を取るなど、無理のない方法で十分です。
英語を使う時間を子どもが楽しめるかどうかを基準に、続けやすい方法を選びましょう。
家庭で英語を保つ具体的な工夫は、別の記事で詳しく紹介しています。
学校や先生を一方的に責めず、連携の窓口を残す
子どもが傷ついている姿を見ると、学校や先生に強い言葉を向けたくなることもあるでしょう。
ただし、関係がこじれると、配慮の相談や出席扱いの手続きなど、学校の協力が必要な場面で困ることがあります。
問題の指摘は具体的な事実に絞り、改善してほしい点を冷静に伝えることが大切です。
転校や別の学び場を選ぶ場合でも、在籍校との連絡の窓口は残しておきましょう。
学校を味方につけておくことが、結果的に子どもの選択肢を広げます。
面談の記録を残し、次回までに学校に確認してほしいことを明確にしておくと、建設的な話し合いを続けやすくなります。
在籍校との手続きと将来の進路への影響を先に確認する
新しい学び場を選ぶ前に、在籍校での扱いと将来の進路への影響を確認しておくことが大切です。
義務教育の間は在籍校に籍を置いたまま別の場所で学ぶことが多く、出席扱いや成績評価の扱いは学校ごとに判断されます。
高校受験では、出席日数や内申点の扱いが都道府県や学校によって異なります。
海外大学への進学を視野に入れる場合は、国際的に通用する資格を取れる学び方かどうかも判断材料になります。
あとから慌てないよう、選ぶ段階で必要な手続きを一覧にしておきましょう。
特に中学2年生以降は、受験の時期から逆算して早めに確認を始めることをおすすめします。
小学生まで海外のインターナショナルスクールに通い、中学は日本の学校に通っていた16歳の生徒の例があります。
日本の高校卒業資格だけでは海外の大学に直接進学できないとわかり、日本の学校に通うのをやめてNisaiで学ぶ道を選びました(Nisaiホームスクールコースのページで紹介されている事例)。
Nisaiでは英国の中等教育修了資格であるInternational GCSEや、世界の1,400を超える大学が入学資格として認めるA-Levelを目指せます。
A-Levelは日本の大学の入学資格としても認められているため、国内の受験と海外大学進学の両方の道を残せます。
【まとめ】 帰国子女が安心して学べる場所は一つではない
帰国子女が日本の学校になじめず不登校になるのは、本人の弱さではなく、学校文化や言葉の違いを一人で背負っている結果です。
まずは休ませて話を聞き、同調圧力、学習言語としての日本語、評価されない英語力、アイデンティティの揺らぎなど、どの要因が強いのかを整理しましょう。
そのうえで、在籍校への相談、日本語の学習支援、フリースクール、帰国子女に詳しい専門機関、受け入れに慣れた学校への転編入、オンラインのインターナショナルスクールといった選択肢を組み合わせて検討します。
自宅でのICT学習は、要件を満たせば在籍校で出席扱いになる場合もあります。
英語を封印せず、子どもの強みを守りながら、納得できる学び方を一緒に探していきましょう。
帰国後の学び方に迷ったら専門スタッフに無料で相談してみませんか
帰国子女の不登校は、家庭ごとに事情も子どもの状態も異なります。
Nisaiの個別相談(60分・無料)では、現在の英語力や日本の学校との関係、将来の進路をお聞きしたうえで、併用やホームスクールなど家庭に合った学び方を一緒に考えます。
学校の全体像を先に知りたい方は 「オンライン学校説明会」
出典
本記事の調査データは、次の一次情報に基づいています。
- 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」(2026年1月16日更新版)
- 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(2019年10月25日)
- 公益財団法人海外子女教育振興財団
| 本記事で示した数値・制度 | 出典と該当ページ |
| 小・中学校の不登校児童生徒数 353,970人(過去最多) | 令和6年度調査結果概要 p.2 |
| 小学校の不登校継続率 71.7% | 令和6年度調査結果概要 p.2 |
| 自宅でのICT等を活用した学習を出席扱いとした小・中学生 13,261人 | 令和6年度調査結果概要 p.3 |
| ICT等を活用した学習の出席扱いの要件 | 不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)別記2 |