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国際基準に基づいた各英語試験の違いやCEFR のレベル別の難易度について解説
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  • 2023.7.26

国際基準に基づいた各英語試験の違いやCEFR のレベル別の難易度について解説!国内外の受験情報も

この記事では海外留学や国内進学を考える生徒の方、キャリアアップを目指す社会人の方に向けて、国際基準に基づいた各英語試験の違いやCEFR のレベル別の難易度について解説します。

CEFRとは?

ヨーロッパ言語共通参照枠(Common European Framework of Reference for Languages) の略称で、ヨーロッパ全体での英語を含む外国語の運用能力を同一の基準で測ることができる国際標準のことを示します。

現在は日本語を含む四十言語で参照表が提供されていて、欧州評議会(Council of Europe)の20年以上に及ぶ研究と実験の結果、開発されました。

学習者や指導者、評価者が外国語の塾年度を同じ基準で学び、教え評価できるように開発されていて、難易度別に6段階に分かれています。各段階でその言語で何ができるか、コミュニケーション能力や話題、目的の分析の詳細がわかります。

CEFRレベルー東京外国語大学

A1, A2 は基礎段階の言語使用、つまりは日常的な表現や言い回しの理解、その他の日常的な情報や物事の情報がわかるレベルです。

B1, B2は自立した言語使用者のことを示し仕事、言語、娯楽や抽象的な話題について理解でき、身の回りの話題について詳細な文章を作ることができます。B2レベルでは母語話者とお互い緊張しない程度の自然なコミュニケーションを取ることができます。

C1,C2は上級レベルの外国語の運用能力があることを示しています。かなり高度な内容の長文を理解、また流暢に自己表現できます。海外での就職や大学・大学院進学に必要な語学レベルです。

CEFRの詳細についてはこちら

他試験とのスコア換算(例えばTOEIC や英検の平均 と CEFR)

下記の表はCEFRレベルと英語能力試験として国内外で認定されている英語試験をいくつか比較した表です。

TOEIC, ケンブリッジ英検、IETLS, TOEFL IBT、TOEIC に加え、国内の大学受験等での二次試験における、英語試験の得点換算、加点・免除が受験レベルにより可能となる英検、TEAP, TEAP GTEC, TEAPの試験が記載されています。

他の英語試験の情報はこちら

上級者レベルで母語話者と同等レベルとされるCEFR C1やC2ではケンブリッジ英検C1 Advanced及びC2 Proficiency、英検一級、GTEC1350点以上、IETLS 7.0以上など高い英語の4技能(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング)が必要になります。

CEFRレベルー文部科学省

出典:文部科学省(2018年)

  • TOEIC L&R/TOEIC S&WについてはTOEIC S&Wのスコアを2.5倍にし合算したスコアです

中学・高校生のCEFRレベル

令和三年度データ

中学生のCEFRレベル

中学校卒業段階でCEFR A1レベル相当以上を達成した中学生は47%で昨年度と比較すると3.0ポイント増加。平成23年代からのデータと比較すると年々増加傾向にあるが、目標の50%に届かず。

都道府県・指定都市別ではA1レベル以上の割合が特に高かった県は福井県(85.8%)、つづき群馬県(60.9%). 指定都市ではさいたま市が86.3%と最も高く、続いて福岡市の66.0%。

高校生のCEFRレベル 

高等学校卒業段階で英語がCEFR A2(英検準2級)相当に到達してる高校生は46.1%。令和1年度と比較すると+2.5ポイント上昇。学科別の英語力のばらつきもあり、普通科だとA2レベル相当以上が59.4%、英語教育を主にする学科・国際関係に関する学科は92.8%、その他の専門学科及び総合学科は17.6%。 

都道府県ではA2レベル以上の割合が福井県(59.6%)に続き、富山県(59.3%)だった。

大学受験:CEFRレベルの目安

参照:https://passnavi.evidus.com/gaibukentei/02.html

大学受験:CEFRレベルの目安

旺文社 が運営する大学選びから受験まで幅広く大学受験生をサポートするサイト「大学受験パスナビ」では2020年度の一般入試は英検2級レベル以上を求めている大学が52%、同じく推薦やAO入試では英検2級以上、もしくは英検準二級以上の英語レベルを求めている場合が多いです。

先程の文部科学省、2018年の比較表をみますと、英検2級はB1〜B2レベルで中級以上の英語話者です。

全体としては、専門的分野での抽象的・具体的な話題の議論を含め、複雑な文章の趣旨が理解でき、ある程度ネイティブスピーカーと自然に対話し幅広い話題に対して明確で詳細な文章を作成し複雑な選択肢の長所・短所を上げながら時事問題への自分の意見を述べることができます。

B2レベルでは4技能別に以下のことができます:(東京外国語大学より一部抜粋)

  • 聞く:身近なトピックであれば長い話や複雑な議論の流れを把握し現代社会や専門分野について話者の意図が理解できる
  • 読む:自分の専門分野の論文や資料から辞書を使わずに必要な情報を読み取ることができる
  • 話す:
    • 母語話者同士の議論に加われないこともあるが、自分で学んだトピックや興味・趣味・経験の範囲内なら抽象的なトピックでも議論でき、幅広い慣用表現を使って雑誌記事に対して意見交換ができる
    • ディベートなどでは論拠を並べ自分の主張を述べ、関連事例や補助的観点を加えながら自分の視点を明確に展開し話を続けることができる
  • 書くこと:
    • 専門分野であれば、メール・ファックス、ビジネス文章を感情の度合いをある程度含め用途にあった適切な文体で書くことができる
    • 専門分野や関心がある事柄であれば複雑な内容を含む論文等の原因、結果、家庭的状況も考慮しつつ明確かつ詳細な文章を書くことができる

旺文社 教育情報センターが2022年3月〜5月に行った調査によると、2022年度一般選抜志願者(共通テスト利用含む)における外部英語試験の9割近くが英検を受験を受験しました。

海外大学(正規留学)

英語の4技能がしっかりと身についていることが必要とされます。トップ大学入学への目安は総合的な英語力がCEFR C1以上、おおよそTOEFL 100以上やIELTS 7.0以上が求められます。一般的な海外大学ではCEFR B2レベル以上、英語力は最低でもTOEFL iBT 80以上、IELTS 6.0以上(おおよそ英検二級〜準1旧程度)が求められている場合が多いですが、大学や学部により必要な英語力の条件が緩やかな大学もあります。例えば、アメリカの2年制大学(コミュニティカレッジ)へと進学する場合は最低限レベルがTOEFL iBT 45(英検二級程度)以上が求められ、卒業後に名門4年制大学への編入が可能です。

海外留学についての記事一覧はこちら

英検やIELTSなどその他の英語試験について

英検やIELTSなどその他の英語試験に関する詳しい情報は以下の記事をご覧ください。Nisaiでは英語力を強化していくプログラムも充実しています。CEFRに準拠したカリキュラムを受けていくことで、グローバル基準の英語力が身につきます。IELTS、ケンブリッジ英検などの英語試験はCEFRに沿って試験が作られています。Nisaiが提供するCEFRプログラムを受講することにより、スコアは上昇していきます。

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